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米国広告マーケティング事情

DAWN、 SunnyD 。若い世代向けに再活性化を狙う米国の老舗ブランド

かつては好調に売れていた商品やサービスも、時代とともに「両親や祖父母が好きだったブランドは、自分たちには古臭い」と若い世代に敬遠される場合がある。そんな状況下で、売上の落ちてきた老舗ブランドにてこ入れし、再活性化を狙う企業が今、注目されている。

野生動物の洗浄に使える台所用洗剤「DAWN」
保護活動40周年で節目の新キャンペーン

プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の台所用洗剤「DAWN」は、1972年の発売以来高い市場シェアを獲得してきた。ところが近年、若者に人気の女優ジェシカ・アルバが経営するブランド「Honest」やサステイナブルな商品「Seventh Generation」など、環境に優しいとされる台所用洗剤に人気を奪われ始めている。そこでP&Gは、同社の野生動物保護活動開始から40周年を迎えた今年夏、「Wildlife」キャンペーン(1)を立ち上げ、Z世代(10~20代)に向けたコミュニケーションを展開している。

野鳥を保護する団体「International Bird Rescue(IBR)」の創設者アリス・バークナー氏は1978年、鳥や海洋動物に付着した廃油等を除去するには「DAWN」が最適であることを発見した。同年バークナー氏はP&Gに連絡を取り事情を話したところ、同社はIBRに「DAWN」を無償提供すると伝えた。

P&G北米担当ディレクター、クリスティン・デッカー氏は「当社は動物保護の一部として参加し、製品提供を開始しました。素晴らしい生い立ちであり、当社の重要なミッションです」とアドウィーク誌に述べている。その後P&Gは海洋動物保護のため「Marine Mammal Center(MMC)」ともパートナーシップを結び、「これまでに5万本以上の『DAWN』を寄付し、約7万5000羽の野鳥を救助した」と発表している。

今夏開始の30秒のWildlifeキャンペーンCMは、油にまみれたアヒルの子を救助したIBR職員が、「DAWN」を使ってアヒルを洗浄するシーンで始まる。1972年のヒット曲「Lean On Me」のカバーを背景に「救助隊員は『DAWN』を信頼しています。油落としには強く、羽根には優しい」というテロップが流れ、きれいになったアヒルが自然界へ返される様子を映し出す。

ブランド・コンサルティング会社Blake Projectのパートナー、ポール・フリーデリクセン氏は「感情的なコンテンツは目を見張るものであり、非常に好感度の高いブランド・イメージをつくり上げている」とニューヨーク・タイムズ紙に述べている。各メディアでの広告に加え、7月1日から10月6日まで「VIPワイルド・エクスペリエンス旅行」が10名に当たるプロモーションも開催中。環境破壊など、社会問題に敏感なZ世代を振り向かせようという戦略だ …

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