大広ならではの独自性 アクティベーションデザインを磨く
近年、広告会社に期待される役割が広告による認知のその先、顧客の気持ちを動かし、さらには行動を促すフェーズまで広がりつつある。その中で"アクティベーション"という概念が浸透しつつあるが、国内において早くから、この概念を提唱してきたのが大広だ。
大広の落合寛司氏はアクティベーションデザインについて、「商品を共に育み推奨してくれるロイヤル顧客を育成するコミュニケーション活動であり、クライアントの顧客を一緒に生み出して、その顧客がクライアントの味方になるようにするにはどうしたらいいかを考えて仕事をすること」と説明する。そして同氏は、2014年の社長就任以来、いかにして社員がこの概念を体得し、それぞれの仕事の中で実践できるか、意識変革に注力してきた。
もともとアクティベーションデザインの考え方は通販を始めとするダイレクトマーケティング支援で実績がある大広に蓄積していたナレッジがベースになっているものだ。そして、落合氏が社長に就任した際、他の広告会社にはない大広ならではの独自性を考える中で、この力を磨くことが大切だという結論に行きついたのだという。
そして4年が経過した今、社員がアクティベーションデザインを体得して、自分の仕事に落とし込めるようになってきている、と語る。幸い、ダイレクトマーケティングの知見、アクティベーションデザインの知見が通販以外の業態の企業にも求められ、3年連続増益を記録している。
「『顧客をつくって終わり』ではなくて、その先をつくることが我々のクライアントに対するサービスだと考えている …