正しい顧客プロファイルの把握がマーケティング成果を高める
効果的なデジタルマーケティングを実行する上で欠かせない、タグマネジメント。ティーリアムは、そのツールベンダーとしてスタートしたテクノロジー企業だ。日本法人であるティーリアムジャパンは2015年10月に現体制となり、2017年9月現在、国内約30社にサービスを提供している。
タグマネジメント技術を基盤としながらも、現在目指しているのは「ユニバーサルデータハブ(UDH)」がもたらす価値の提供だと、カントリーマネージャーの安藤嘉教氏は話す。「UDHは、企業が取得しサイロ状態になった様々なデータソースをリアルタイムに統合できるプラットフォーム。企業内に散在するデータを統合し、いかに消費者の利益につなげていくかを念頭に置いて、サービスを設計している」。
さらに「企業のデジタルトランスフォーメーションの推進にあたってマーケターが直面している最も大きな課題は、シングルカスタマービューを描けていないことだ」と指摘する安藤氏。
「部門ごとに異なるツールを導入し、それぞれ顧客データを管理・活用している企業は少なくないが、それでは顧客のプロファイルを正確に把握できない。結果、適切なメッセージを送ることができず、企業にとっては機会損失、ユーザーにとっては体験価値の毀損につながる。UDHはフロントエンドで顧客一人ひとりをセグメントし、その場で適切なアクションを判断・実行できることが特徴だ」と話す。
売上などビジネス上の成果につながることはもちろん、消費者にも「欲しい情報がタイムリーに届く」というメリットを提供したい考えだ。
さらにUDHでは、匿名顧客に対するアプローチも重視している。Webサイトを訪れるユーザーの9割以上を占めるが企業が活用しきれていない匿名顧客のログデータを蓄積、データスティッチング技術を用いてユーザー像を浮かび上がらせ、適切なアプローチを行うことができるという ...