オウンドメディアが企業活動の起点になる
企業におけるネット活用の黎明期とも言える2001年に創業したトライベック・ストラテジー。近年は特にデジタルマーケティング支援で、大手企業を中心に信頼を得ている。しかし代表取締役社長の後藤洋氏は"デジタルマーケティング"という言葉が喧伝される環境には懐疑的な見方を示す。
「創業時から私たちは、デジタル中心の会社ではなく、マーケティングを支援する会社を目指してきた。デジタルは道具であり、どう使うべきかを考えるマーケティング戦略がもっとも重要」と話す。
2001年当時から、インターネットが浸透した環境ではオウンドメディアがマーケティング活動のハブになると考えていたという同氏。当時で言えば、オウンドメディアの代表は企業Webサイト。同社もWebサイトの企画・制作、運用支援から事業がスタートした。
その後、2012年には狭義のWebサイト活用に留まらない、オウンドメディアの概念が理解される環境が整ってきたとの判断から、著書『オウンドメディアコミュニケーション 成功の法則21』を刊行。企業が自力で生活者との接点や絆をつくることのできるオウンドメディアが、あらゆるメディア、コミュニケーションの基幹になるという世界観を提示した。
その主張の中心をなすのはテクノロジー偏重ではなく、あくまで人中心の思想が必要という同社の意思。特に次々と新しいテクノロジーが登場する状況で、生活者とどうコミュニケーションしたいか、その意思がないがしろにされている状況があるのではないかと問題意識を抱いている。
「デジタルの良さはデータを介して、これまでわからなかったことまで見える化できること。2015年にマーケティングプラットフォーム『HIRAMEKI management(R)』をリリースした ...