専門知識不要で自社アプリを運営できる
消費者が1日の中でスマホに接する時間が拡大傾向にある中、消費者との重要な接点としてスマホを重視する企業は増えている。そうした状況を捉え、2015年から前年比3倍を超える成長を遂げているのがYappli(ヤプリ)だ。
2013年の創業以来、機能を選び、デザインを設定し、素材をアップロードするだけで、エンジニアでなくとも誰でも、自社アプリを素早く構築できるプラットフォーム「Yappli」を提供してきた。現在、その導入社数は220社に及ぶ。99%の継続率を誇る、満足度の高さも「Yappli」の強みのひとつだ。
創業のきっかけは、代表取締役の庵原保文氏ら創業メンバーが2007年のiPhone発売時、新しい世界の到来を感じたことが大きいという。「創業前の2010年に自分たちでアプリを試作したところ、それを見た知り合いから制作依頼を受けるように。これからアプリ制作の需要は増えていくはずと考えていたので個別企業向けに制作するより、誰もがアプリを簡単につくれるサービスを提供する方が良いのではないかと考えた」と庵原氏は当時を振り返る。
しかし庵原氏らが思うほど、企業のアプリ活用のニーズは急激には広まらず、「創業して2年は、厳しい状況が続いた」と言う。転機になったのは大手アパレルメーカーでの導入が決まった時。クーポンを使った店舗誘引、アプリを経由したEC販売などの施策が大きな成果を出し、アプリが実ビジネスに貢献することを実感した。「小売り、特にアパレルで効果が出ることがわかり、その後も複数の企業で実績を重ねていった」(庵原氏)。
現在ではスマホの浸透に伴い「O2O・オムニチャネル」のみならず、「オウンドメディア」「BtoB・社内向け」「採用」など様々なソリューションを提供する「Yappli」 ...