何を基準に広告制作会社を選定したらいいのか?広告主は図りかねている。広告会社とは違い、広告制作会社は全国に数多くあり、扱うジャンルも規模もそれぞれ異なる。このコーナーでは企業の担当者が何を重視して選定しているのかを聞き、そのポイントを紹介する。

会社の最新ニュースなど業務に関連することから、グループ内で実施したコミュニケーションイベントを掲載する「クサノネ新聞」(左)。イントラネットのクサノネWEB(右)。
東急不動産では、100社を超える関連会社を巻き込んだボトムアップ型のグループ活性化運動として「クサノネ活動」を展開している。グループ内で実施した駅伝大会や運動会などの報告を、スポーツ新聞スタイルの月刊情報誌「クサノネ新聞」や「クサノネPRボード」「クサノネWEB」に掲載。グループ間の情報共有の促進を図っている。組織の縦割りによる個社文化の浸透が進展する中で、グループでつながろうという機運が高まったという。
クサノネ活動の1年前、広報・CSR推進部の池田智紀氏は“縦型組織に横串を!”を標榜し、前身となる「タテヨコプロジェクト」に取り組んだ。しかし、具体策と情報共有に欠けたことや部内からの反対が原因で、うまくいかなかった。
今回のクサノネ活動ではその反省を活かし、情報共有ツールを重視。新聞やWEB、イメージキャラクター“クサノネちゃん”の制作を内製ではなく、外部に依頼することにした。パートナーとなる制作会社も当事者意識を持ち、完成度の高いツールを制作。メディアを広く情報展開し、リアルさを追求することで社内活動の認知度が飛躍的に向上したという。
制作会社に求めることについて池田氏は、「目的に向かっての最適なソリューションを共に悩み、共に考え、共に実現するベスト・パートナーであってほしい」と語る。

クサノネちゃん
- 目的に向って最適なソリューションを考えるアイデア
- 共に悩み、共に考え、共に実現すること
- 当事者の意識を持って取り組むこと
制作会社に求めること
インナーコミュニケーションにこそ、制作会社の力を。情報共有ツールで社内活性化につなげられた。