メディア研究などを行っている大学のゼミを訪問するこのコーナー。今回は神奈川大学の笠間千浪ゼミです。
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設立 | 2007年 |
学生数 | 専門ゼミナールⅠ~卒業研究まで24名(2023年度) |
OG/OBの主な就職先 | 番組制作会社、広告会社、リゾートホテル・グループ、家電メーカー、IT系企業、公務員、大学院進学など |
神奈川大学人間科学部は、人間科学科という1つの学科で成り立っている。3つの軸となる「こころ」「からだ」「社会」それぞれの専門分野を通して、人間社会を総合的ないし複合的に思考できる能力を養う。「心理発達」「スポーツ健康」「人間社会」の3コース制で、専門分野科目も学生の興味に従って履修が可能。2年次からコースに分かれるが、コースの垣根を越え横断的に学ぶことができる。
人間科学部の学生には「専門ゼミナール」の科目が必須。テーマに関して幅広く基礎的な知識を学ぶ「ゼミナールⅠ(2年生)」と、その知識を活かし、各自がより専門的に学ぶ「ゼミナールⅡ(3年生)」があり、この2年間は、原則、同じ教員のもとで、関心のあるテーマを研究することになる。
ジェンダー視点を重視
笠間千浪教授が担当するゼミナールⅠ・Ⅱでは、「ジェンダー視点」を重視しながら、消費社会における「文化現象」を読み解くことをテーマとしている。いわゆるポピュラーカルチャーやサブカルチャー、若者を中心としたストリート文化などは、その研究領域であり、ゼミではこれらを多様な価値観や社会的な力学・権力が交錯する「場」と捉え、社会学的な考察を行っている。
ゼミⅠでは、学生は、主に文化社会学、またはカルチュラル・スタディーズ(文化を語ることにより社会を分析するための学術的方法論の総称)など、共通文献の 輪読を通して基礎的な学修を行い、後期は、個人テーマで報告を行う。ゼミⅡでは、前期に卒論の仮テーマの“問い”と“解”を決定し、卒論の書き方についてレクチャーを受ける...