テレビ東京出身で経済番組のディレクターを務めていた筆者が、実際に人気番組の制作者にインタビューしメディア対応の極意を聞き出します。
『ZIP!』 |
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日本テレビ系列で2011年4月放送開始の朝の情報番組。毎週月曜~金曜の5時50分から8時。総合司会を水卜麻美アナウンサーが務める。
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(左から)総合司会を務める水卜麻美アナウンサーと総合演出の池谷賢志氏。
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『ZIP!』総合演出 池谷賢志氏
2001年に日本テレビ放送網へ入社し、『ズームイン!!SUPER』『DON!』『シューイチ』など情報番組を担当。『ZIP!』は2011年の立ち上げに参加し、2018年から総合演出を務める。
2021年、『ZIP!』は大幅なリニューアルを行った。4月には新たに水卜麻美アナが総合司会に就任。10年間親しまれていたロゴも一新し、セットも大きく変えた。
こうした絶え間ない進化の成果として、2021年の年間コア視聴率(13~49歳)では2020年に続き、この時間帯のトップを獲得している。
今回は番組の総合演出を務める池谷賢志氏、総合司会の水卜麻美アナウンサーに現在の取り組み、番組が求める情報、さらには目指す番組像などを聞いた。
家族のつながりを意識した番組制作
「今は様々なメディアがあり、夜は家族内で帰宅時間や就寝時間が異なるため、各々が好きなメディアを楽しむようになっています。ですが、朝は登校や出勤時刻に大きな差がないため、時間を共有しやすく、家族そろってテレビを見ることができる唯一の時間帯です。そのことを大切にしながら番組を制作しています」(池谷演出)。
家族がそろって見る「特別なひととき」である「朝」という時間帯。このことは番組で伝える情報の選び方にも大きく関わってくる。
「世の中で注目を集めている話題であっても不倫とか熱愛のような、子どもと一緒に見たくない話題は取り上げないようにしています」(池谷演出)。
他の時間帯と同じニュースを取り上げるにしても、「家族の会話のきっかけになる」ことがニュースを伝える上での軸になるという。
「例えばウクライナ情勢でも、視聴者が『自分ごと』にできるよう、日本に来たウクライナの方に密着しました。『自分たちでもできることはないか』など、家族の会話が生まれること、そして生活者に密着していることを意識して取材テーマを考えています」(池谷演出)。
広報に求める「会話のきっかけ」となる情報
広報としては...