日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

元ディレクターが直撃取材!テレビ番組制作者の本音

『グッド!モーニング』が目指す、会話が生まれるニュース

下矢一良(PR戦略コンサルタント・合同会社ストーリーマネジメント代表)

テレビ東京出身で経済番組のディレクターを務めていた筆者が、実際に人気番組の制作者にインタビューしメディア対応の極意を聞き出します。

『グッド!モーニング』

2013年からテレビ朝日系列で月曜~金曜4:55~8:00に生放送されている朝の情報番組。デイリーコーナーとして「林修のことば検定スマート」「依田司のお天気検定」など。

(左から)メーンキャスターを務める新井恵理那アナウンサー坪井直樹アナウンサー高崎文宏チーフ・プロデューサー

(写真右)チーフ・プロデューサー 高崎文宏氏
1996年テレビ朝日入社。『スーパーJチャンネル』『羽鳥慎一モーニングショー』のプロデューサーを経て、2021年7月から『グッド!モーニング』のチーフプロデューサー。

通勤や通学の準備で忙しい、朝の時間帯。慌ただしい視聴者に短い時間でニュースを伝えながら、他局と一線を画す個性を打ち出す。「早朝」は番組の伝え手にとって、特に難しい挑戦が求められる時間帯だ。

そんな難しい時間帯での新たな挑戦に、「総力戦」で挑んでいるのが『グッド!モーニング』だ。チーフ・プロデューサー(CP)の高崎文宏氏と、メーンキャスター(MC)の坪井直樹氏に話を聞いた。

「2016年に番組をリニューアルし『朝の情報まとめ番組』というコンセプトを掲げました。ニュースはその時間でふさわしい見せ方で伝えます。6時台は忙しい時間なので、2、3分で事実関係を中心に。少し落ち着いてくる7時台には掘り下げて伝えています。朝は3、40分の視聴が一般的ですが、2時間通して見て頂いても、飽きないように構成しています」(高崎CP)。

「私は、正確さはもちろんですが、『みなさんはどう思いますか』というメッセージ性を、必ずどこかに入れて、情報を伝えるようにしていますね」(坪井MC)。

視聴者が今一番気になる話題を独自取材

朝の番組というと、時間の制約からどうしても前日夜のニュースを振り返るか、新聞の朝刊を報じることが多い。だが、『グッド!モーニング』はその一歩先を行く挑戦を、この夏から始めている。それが「独自取材」だ。

「今、独自取材に最も力を入れています。競合に対する差別化にもなりますし。同じテレビ朝日のなかでも、夕方や夜のニュースで報じていないものを伝えるようにしています」(高崎CP)。

視聴者の反応などで、独自取材の確かな手応えを実感したのが、無免許運転の発覚から都議会を欠席し、雲隠れを続けていた、木下富美子都議(当時)への...

あと60%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

元ディレクターが直撃取材!テレビ番組制作者の本音 の記事一覧

『グッド!モーニング』が目指す、会話が生まれるニュース(この記事です)
『news23』チーフPに聞く!大幅リニューアルの裏側
『Newsイット!』CPに聞いた!扱うボリュームが増える広報のコツとは?
サラメシ、働く人の「昼食」にフォーカス ストーリー設計に広報の手腕
見たことない、聞いたことない 自社の商品・サービスから『初耳』な情報を
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する