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自動車部品メーカーの「昆虫食」への新規参入 その狙いとは?

ファインシンター

愛知県春日井市にある自動車部品メーカー・ファインシンター。同社は全くの異業種である「昆虫食」事業を展開。新市場、さらには世間にまだなじみの薄い食材の開発に乗り出す──その背景を含め、広報活動のポイントを聞いた。

ファインシンターが昆虫食に詳しい企業や地元の人たちとの協力のもと、開発したコオロギスナック。ふるさと納税以外にも、一部地元の店舗などでも購入可能だという。

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#昆虫食 #新市場 #ふるさと納税 #地域連携 #テストマーケティング

世界の人口は、2050年には現在より20億人も増加することが予想され、これまでの食料生産量では人類の食をまかなえなくなる。そこで近年、注目を浴びるのが「昆虫食」。昆虫は豊富なタンパク質と脂質の供給源として優れた食材である一方、まだまだ世間の「昆虫を食べる」という食習慣へのハードルは高い。そんな参入難度の高い市場に打って出たのが、自動車部品メーカーのファインシンターだ。

議論重ねた結果、昆虫食に決定

同社は2021年6月、ふるさと納税の返礼品として「コオロギスナック」の提供を開始。「昆虫食」とは、一見すると奇抜なようにも見えるが、そこには深い理由がある。同社未来創成準備室の植田義久氏は次のように話す。「自動車産業は今、大きな変革期にあります。電気自動車の躍進の陰で、エンジン部品の製造数は減少し、当社の売上にも影響が出る可能性があります。その中で企業が今後も存続していくためには、新事業に乗り出さないといけないと考えました」。

そこで同社は、2019年、社内の若手を集めてタスクフォースチームを立ち上げた。同社の企業理念である「ものつくりを通し、すみよい社会と人々の幸せに貢献する」に沿って、社会課題の解決、地域貢献ができる企業を目指し、話し合いを重ねた結果、人類に今後も必ず必要であり続ける“食”に取り組むことになった。「しかし、全くの異業種である上、既に成熟したマーケットのため、我々が参入するにはインパクトが必要だと考えました」(同氏)。そこで、他の大手食品会社も未だ手を出し切れていない「昆虫食」の提供に決まった。

さらに、食材加工、特に...

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