SDGsはコーポレートブランドの確立に欠かせない共通言語。広報担当者が社内外に向けて発信するためのヒントを探ります。
マタニティ・ベビー・キッズ用品の専門店として、2020年4月に創業88周年を迎えた赤ちゃん本舗。同社のSDGsの“幕開け”は2018年。同年9月発行号の社内報『EKUBO』の社長メッセージで公式に初めて「SDGs」という言葉が使われた。一方、2007年にもセブン&アイ・ホールディングス傘下に入った後、実施されたリブランディングの軸のひとつとしてCSRが言及されていた。
そんな同社肝いりの施策が、10月10日の「赤ちゃんの日」だ。2010年に日本記念日協会に認定された。「父・母・子どもの日はあるのに、赤ちゃんの日がない。そこで、赤ちゃんの健やかな成長を祈り、『生まれてきてくれてありがとう』を伝える日としました」、こう説明するのは同社CSV推進・広報部の岩永優美氏だ。同施策はSDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」などに紐づいている。
10年続いている赤ちゃんの日。趣旨は変わらずとも、その意味合いは徐々に変化してきたという。これまでは赤ちゃんの日に絡めたフェアを実施するなど、プロモーション色が強かった。
しかし、2017年からは赤ちゃん参加型のイベント「ハイハイレース」で赤いくつ下をはいてもらい、それを全国の店舗で開催。さらに2019年には、ユニ・チャームなどの関連企業の他...
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