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社内報のつくり方

2号連続で社史を大特集 先人たちの「挑戦」を共有

ナブテスコ

インターナルコミュニケーションを活性化させ、事業の成長を後押しする役割を担う社内報。今回はナブテスコの社内報制作の裏側に迫ります。

ナブテスコ『なぶてすこ』

ナブテスコは2003年、ナブコと帝人製機という機械メーカー2社が経営統合し誕生した企業だ。同年、社内報『なぶてすこ』を創刊した。工場の製造部門で働く社員が半数以上を占める中、社内報は全社員がアクセスできる唯一のコミュニケーション媒体となっている。2019年から毎号テーマを変えて取り組むのが巻頭特集。同年1-2月号と3-4月号では2号連続で同社6事業の歴史をたどる「道を拓いた人(レジェンド)たち」を扱った。

当初珍しがられた自動ドアが銀行での採用をきっかけに全国に普及した話や、産業用ロボットの関節部分に使われる「精密減速機」を開発し、世界シェアを6割に伸ばしたエピソードなど、現在の同社を支える製品・事業がいかにして誕生し成長したかを、その立役者となったレジェンドたちが語る。経営統合後に入社し、事業の起源や歴史を知らない社員も多く、「こういう記事が読みたかった」との感想が多く寄せられた。

2019年5-6月号の特集は、「意識調査から考える働き方改革の今」。社員アンケートを実施し、働き方が「変わった派」48%、「変わらない派」52%との数字を示した。「業務時間が減ったのに、アウトプットの量と質を落としてはいけないので大変」など率直な意見も寄せられた。全社的な議論を促し、「働き方改革をもう一段進めるきっかけを提供できた」と社内報を制作するコーポレート・コミュニケーション部の藤田恵氏は話す。社員アンケートは通常時の4倍超の回答が集まり、この問題に対する社員の関心の高さが明らかになった。

各部門の若手社員が壁を乗り越え成長する軌跡を紹介する連載が「Enjoy the Challenge!」。本コーナーの抜き刷りを制作し会社説明会で配布するなど、新卒採用のシーンでも活用している。取材時は相手が話しやすいよう気を配り、「将来の目標などより、経歴など答えやすい質問から尋ね始めます」と藤田氏 …

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