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大学広報ゼミナール

大学経営における広報 広がる部門設置の動き

谷ノ内 識(追手門学院大学 総務部広報課 課長)

2019年12月の「大学ブランド戦略セミナー」(主催:日経メディアマーケティング)に登壇する筆者。

本連載の開始から約1年が経った2019年12月、日経メディアマーケティングの「大学ブランド戦略セミナー」において、追手門学院大学の取り組みを紹介する機会を得ました。これまで有名かつ大手私立大学による講演が中心の場でしたが、本連載のおかげもあり“中堅私立大学のブランド構築”という新たな切り口を提示することができました。

大学広報への関心の高まりを実感

大学ブランドは構築中ということでテーマを「中堅私立大学の戦略広報~追手門学院大学の挑戦~」に設定しました。ここでいう戦略広報とは3年ごとに策定している追手門学院の中期経営戦略を支える計画的な広報活動のことで、情報発信はもちろん、計画を継続していくための組織への関与も含んでいます。

内容自体は業界における自大学のポジションを明確にして経営戦略に応じた広報ストーリーを編集し、志願者増などの裏付けとなる事実とあわせてステークホルダーとコミュニケーションをはかるというものです。継続性と組織力を高めるため、全部署で取り組むことを盛り込んだ戦略フレームを説明しました。

定員50人を上回る参加があり、大阪での開催にもかかわらず北海道や九州など遠方からの参加もありました。申し込みベースで内訳をみると、大半がテーマに沿った中堅私立大学の広報担当者で36校から41人、国立大学が4校から5人、公立大学が5校から6人、学生数1万人を超える大規模私立大学は6校から6人でした。

いくつかの大学の参加者と話をしましたが、どこの大学も各大学の課題に応じた広報の悩みを抱えているようでした。「民間企業からの転職で広報担当になったが何から始めればよいのか?」「教員との関わり方やそのために必要なことは?」「次の広報展開をどう描いていけばよいのか逡巡している」など、筆者も直面してきた課題が多く聞かれました。

振り返るとそれぞれに対してベストの対応策があったわけではありません。「担当者自身が専門性を高め、広報担当部署を確立していく」過程において、大学全体にどう貢献するか中長期的な視野をもってその都度対応してきたように思います …

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