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長寿企業の極意・周年イヤーの迎え方

住友商事グループ100周年事業 22世紀に目指す姿を設定

住友商事

社史や理念、事業の意義を見直す機会となる周年をどのように迎えるか。長寿企業から学ぶ連載です。

全世界の経営層が一堂に会する会議で直接参加者にプレゼンテーション。

住友グループの原点である「別子銅山」(愛媛県)を、2017年からの3年間で530人の社員が訪問。

住友商事は2019年12月、創立100周年を迎えた。周年事業の核として推進してきたのが2017年から3年計画で始まった「22世紀プロジェクト」だ。

世界各地から選出された「アンバサダー」と呼ばれる社員たちが、このプロジェクトの企画・推進を行った。「グループの結束力を高め、社員一人ひとりが価値創造にチャレンジする組織風土を醸成する」ことが本プロジェクト最大の狙いとなっている。

「次の100年につながる持続的な成長を見据えた全社プロジェクトを目指しました。コンセプトの設計段階から経営層だけでなくアンバサダーを中心に社員間で徹底議論し、実際のアクションまで落とし込んでいきました。成長のために何を残し、何を変えればいいのか。自分たちのあるべき姿を、自分たちで創っていったのです」。プロジェクトリーダーを務める経営企画部 経営企画チーム長の横内厚人氏はこう説明する。

グループの未来を考える場に

プロジェクトは第1期(2017年)~第3期(2019年)に分けて進められた。

まず第1期はグループを徹底解剖しようと、社員に加え取引先や各メディア、一般消費者など、社内外のステークホルダーに対しグループのイメージに関する調査を行うことから着手した。「22世紀に向けたチャレンジを考えるために、まずは自分たちのことをもっと深く理解する必要があると考えました」。

住友グループのルーツでもある別子銅山(愛媛・新居浜)への訪問や社史の振り返りから見えてきた先人の"挑戦する姿勢"を踏まえ、「見たこともない 世界を創る。」という22世紀像を設定した。

「アンバサダーを務める社員は、ランチミーティング、ワークショップ、合宿を通じて議論を重ねました。もちろん通常の業務は遂行しつつ、そのうち2割の時間をプロジェクト活動に割いてもよいとしました」 …

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