日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

長寿企業の極意・周年イヤーの迎え方

社員全員が50周年を自分ごと化 お菓子の可能性を広げる

ヨックモック

社史や理念、事業の意義を見直す機会となる周年をどのように迎えるか。長寿企業から学ぶ連載です。

月に1度社長室を開放して実施された社内制度「ま、フィーカ!」。イースターや和菓子など、毎回テーマを決め、お菓子を会社が用意。

「シガール」など贈答菓子の定番商品を製造・販売するヨックモックは、2019年に設立50周年を迎えた。

今回の周年プロジェクトは経営企画部を中心に、広報チーム、総務人事部、営業企画部などすべての部門、全社員が企画・運営に関わる形で進められた。「なるべく全社員を巻き込んだ形にすることで、一人ひとりがヨックモックの50年を感じられる機会にしたかった」。そう語るのは経営企画グループ グループ長の島倉夕紀子氏だ。

「周年のテーマは“50年間の感謝を胸に、これからも私たちのお菓子にできること”です。私たちは贈答菓子ブランドとして、お客さまの気持ちに寄り添い人と人とをつないできました。これまでの50年を振り返り、感謝を伝え、これからの50年もお菓子のチカラ、お菓子の可能性を信じ、おいしさと笑顔がともにある未来を創り続けたい。そんな私たちの姿勢を社内外の人に知ってもらう機会になればと思いました」。

社員が社長室でティータイム

まず「ま、フィーカ!」制度を東京本社にて実施。「フィーカ」とは社名のルーツでもあるスウェーデンの慣習で、家族や友人などとコーヒーや軽食を取りながらコミュニケーションを図ることをいう。月に1度15時ごろに社長室を開放して役職や所属部署を問わずコミュニケーションが取れる場をつくった。社員からも「普段話すことのない社員と部門を超えた交流が生まれた」と好評を得ている。

また、社内が一体となって周年事業を進めるために、周年ロゴをあしらったバッジ、カレンダーなどのグッズをグループ従業員に配布。カレンダーには周年事業の予定が記載されており、社内での50周年の機運を高めた。

社内公募で実現した周年企画もある。菓子箱に自己流デコレーションを加えて贈り物をつくるプロジェクトを熊本、岩手、宮城の被災地にある「こども食堂」で子どもたちを対象に実施した …

あと62%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

長寿企業の極意・周年イヤーの迎え方 の記事一覧

社員全員が50周年を自分ごと化 お菓子の可能性を広げる(この記事です)
7500人超が集結 KUMONの価値を再確認
キユーピー100周年「食」と「音楽」で感謝を伝える
東京タワー開業60周年で一新 社内一丸となって挑む変革期
念願の公式キャラクター「しゃぽぽ」誕生 はとバス創立70周年
シチズン時計100周年 グループ一体で101年目の土台づくり
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する