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人気メディアの現場から

創刊30周年を迎え、全国発売の月刊誌に生まれ変わった『Hanako』

マガジンハウス『Hanako』

報道対応を担当するPRパーソンにとって、気になるのがメディアの裏側。企業取材のスタンスや、プロデューサーや編集長の考えに迫ります。

マガジンハウス『Hanako』

    【基本情報】
    創刊 1988年
    編集体制 社員編集者は5人。全国各地のフリーエディター・ライターと連携しながら制作。

    反響の大きかった特集

    ❶「全国、いま絶対に行きたい店」(2018年11月28日発売号)
    2018年に人気だったおいしい店を、”食の賢者”たちと総まとめ。全国での発行に伴い、都内だけでなく北海道から沖縄まで、エリアを拡げておすすめグルメを厳選した。

    ❷「46人の、転機と決断。」(2018年6月28日発売号)
    Hanakoの原点である、女性の「働くことと生きること」をテーマに、あらゆるジャンルで活躍する女性46人の仕事観や人生のターニングポイントについてインタビューした。

    ❸「気になる、自由が丘。」(Hanako CITY GUIDE、2018年10月4日発売号)
    個性派フレンチから美容系フードまで、バラエティ豊かな自由が丘のグルメシーン最前線を特集。「自由が丘のイエローページ」と題したエリア別ショップガイド付き。

2018年に30周年を迎えたマガジンハウスの『Hanako』。2018年10月には月刊化し、販売エリアも首都圏から全国へと拡大した。記念すべき月刊化第1号は「香港 すべてが叶う街」(2018年10月26日発売、12月号)。“定番と最先端、東洋と西洋が混在する香港”として、観光地・レストラン・買い物スポットなどを特集した。

地域の情報にも注目

2016年10月から編集長を務める田島朗氏は「月刊化・全国誌化しても基本コンセプトは変わらない」と話す。首都圏以外に住む読者も対象になるわけだが、「食・旅・街」を基本テーマに、都市で働く女性に“シティライフスタイル(都市生活)”の楽しみ方を提案する雑誌であり続けたいという。

元々同誌は首都圏中心の配本ながら、「ハワイ」「京都」「神社・お寺」「チョコレート」など首都圏エリアに縛られないテーマで特集を組んできた。それゆえ配本のない地域にもファンが多く、「地元の書店やコンビニで買いたい」という要望が多かったことも全国誌化のひとつのきっかけだった。

今後は「全国、いま絶対に行きたい店」(2018年11月28日発売、1月号)のような、全国を意識した特集を増やしていく。現状、全国各地のライターなどから情報を得て取材をしているが、さらなる充実を目指すべく取材網を強化中だ。「今まで取り上げたことのない地域にも注目していきたいので、自治体のユニークな取り組みや各地の企業からの情報もお待ちしています」と田島氏。

人気の「大銀座」特集は年2回の刊行を継続。逆に「自由が丘」「吉祥寺」など都内のエリア特集はスピンオフマガジン『Hanako CITYGUIDE』として配本地域を絞り販売していく。

特集のアイデアは“現場”から

編集部には5人の社員編集者がいるが、基本的に原稿は書かず、外部のエディターやライターのディレクションに専念している。編集者はインプリント(印刷物)、ウェブ、読者組織、イベント、商品開発、コンサル業務などをすべて“編集”する。田島氏は「彼らは“ブランドエディター”、つまり『Hanako』の視点で大きな絵を描くことができる編集者たち」と語る …

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