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大学広報ゼミナール

大学の新キャンパス公開はPRの山場 メディア向け内覧会の工夫

榊原康貴(東洋大学 総務部広報課 課長)

800近くある国公私立大学が受験生や資金を求めて競争する教育現場。スポーツ選手を多く輩出する東洋大学で広報を務める榊原康貴氏が、現場の課題や危機管理などの広報のポイントを解説します。

3月30日に開かれたメディア向け内覧会の模様。天井は配管むき出しで、センサーなどの増設が簡易にできるような配慮がなされている。

まだ見ぬものを広報するのはとても難しいものです。コンセプトが明確であっても、専門用語を誰もが理解しているとは限りません。そういった意味で、受け手側に共通のキーワードがないと、コミュニケーションはとても難しくなります。

大学広報の主軸となる、教育や研究内容などをお知らせする場合も同様です。例えば、それが新しいキャンパスや新しい学部であればどうでしょうか?どんなに、「日本初」や「世界初」を言葉として並べてみても、身近な共通のキーワードがないとそれを理解することは難しい。百聞は一見にしかず。実際に見ていただくことで、その新奇性や先進性をご理解いただけることも多くあります。

そこで今回は、この4月に誕生した東洋大学の新学部と新キャンパスのオープン直前のメディア向け内覧会について紹介します。

分かる内覧会こそ意味がある

2017年4月に東京都北区赤羽台に東洋大学の5つ目のキャンパスが誕生しました。東京都北区からの大学誘致プロポーザルに応募した形でスタートしたこのプロジェクトは、東洋大学としても実に20年ぶりの新キャンパス。その名も「情報連携学部:INIAD(Information Networking for Innovation and Design)」。

時代の最先端を行くIoTやICT。プログラミングを必須とした学部です。読者の皆さんもIoTやICTについてはご存じと思いますが、まさにそれらを駆使して、さまざまなモノを連携させることがコンセプトです……。さて、このように書いてみたものの、「はて?」と思われた方も多いのではないでしょうか。クラウド・コンピューティングやビッグデータに代表されるように、概念はなんとなく分かるのですが、「文章で説明する」ことはとても難しいと感じます。

一方、この新キャンパスは建築家の隈研吾さんが設計を手がけるなど、オープン前から注目度が高く、「早く見たい!」という声が多く聞こえてきていました。しかし建物だけではなく、その中身の教育にこそ注目して …

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