様々な領域で活躍中の広報パーソンに、転機となったエピソードや仕事における信条、若手へのメッセージなどを伺います。
ダイエーで広報のキャリアをスタート。同社の経営再建期に広報部長を務めた後、人材サービス、IT、産業ガスと様々な業界の広報を経験してきた井上喜久栄さんに、広報の信条を伺いました。
広報は男性の仕事だった
─これまでのキャリアを教えてください。
新卒でダイエーに入社し、配属されたのが広報室でした。その後関連会社に出向して営業責任者などを経験したのち、ダイエーに戻り1995年の阪神・淡路大震災当時に広報課長、経営再建の渦中に広報部長を務めました。2005年にスタッフサービス・ホールディングスにゼネラル・マネージャーとして転職。2008年には「企業広報賞」(経済広報センター)を受賞。2009年に富士ソフトの広報・IR部長に。昨年、産業ガス大手のエア・ウォーター(本社・大阪市)に移り、東京広報室を立ち上げました。
私がダイエーに入ったのは男女雇用機会均等法が施行される前で、広報も男の世界でした。電話に女性の私が出ると、「誰かいませんか?」と言われることが日常茶飯事。女性であることがデメリットで、スタートラインにも立てなかったのです。時代が変わり、富士ソフトでは「女性で広報体制がつくれる人」を求められ、転職に至りました。時を経て、女性であることがプラスに作用するようになったことは感慨深くも …
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