急速に市場が拡大するインバウンド。2015年のいわゆる"爆買い"現象で火がつきましたが、散発的な事象でなく、持続可能なビジネスに育てあげるには──。インバウンドビジネス総合メディア「訪日ラボ」が解説します。
vol.10
データで読み解く空港×インバウンド
Immigration
いよいよ東京五輪まで420日ほど。観戦チケットの抽選受付開始日にはのべ130万人がWebサイトへアクセスし、話題となった。着々と準備が進んでいるが、インバウンドは、2014年ごろの「ゴールデンルート」「爆買い」の時代から、2020年に向けて多様化していることを各種のデータが示している。今回は外国人観光客の空港での入国手続きに関するデータを読み解いていこう。
「爆買い」前夜のインバウンド、つまり2013年までは、いまほど中国人観光客も目立っておらず、東京近郊か、東京から大阪にかけての「ゴールデンルート」を旅する外国人観光客が多かった。従って、このころはインバウンドの玄関口といえば成田空港一強の時代だった。
しかし「爆買い」発生前後から、中国人観光客をはじめとした東アジア勢が急速な伸びを見せ、地理的に近い関西空港や那覇空港の利用が一気に跳ね上がる。那覇空港に至っては、沖縄数次ビザの影響もあり、前年比74%増という驚異的な伸びを見せた …
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