いくら国際化が進めども、その国独自の文化やその時々の流行があり、私たちはいつの間にか、それにとらわれている、なんてことも。プロモーションでも同様だ。窓を開けて新しい空気を取り込むことで、予想外のアイデアが生まれるかもしれない。イギリスのConran Design Groupに取材をした。
デザインの力で変わるのは見ためだけじゃない
イギリス・ロンドンにある約1800人が働く10階建てのビル「HavasKing's Cross(HKX)」のエレベーターが、1週間限定で異空間になった。仕掛けたのは同ビルにオフィスを構える「Conran Design Group」。
このキャンペーンの目的は、デザインの持つ力を再考すること。
「日常生活に溶け込んでいるもののデザインを変えることで、人々の心がどう変化するか、何を感じ、どんな結果をもたらすのか。体験できる場を設け、デザインの力を明らかにする試みをしました。デザインが及ぼすのは視覚的な変化だけではないはずですから」(Conran Design Group CEO兼Managing PartnerのThom Newton氏)
そこで日常で当たり前の存在となっている、エレベーターでの移動時間に変化を加えることとしたわけだ。具体的には、ビルの6つのエレベーターすべての内装を、1週間限定で変化させた …
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