いくら国際化が進めども、その国独自の文化やその時々の流行があり、私たちはいつの間にか、それにとらわれている、なんてことも。プロモーションでも同様だ。窓を開けて新しい空気を取り込むことで、予想外のアイデアが生まれるかもしれない。ロシアのRODNYAに取材をした。
ただの「おまけのバスケット」に価値を与える
ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の「チキンバスケット」は、1957年にブランド創設者のカーネル・サンダースが提供を開始した。それから約60年、現在では厚紙製となり、デザインも変わったが、依然としてKFCのアイコニックなパッケージであることに変わりはない。
その誕生60年を祝うべく、KFCは限定デザインのスチール製のバスケットを制作し、通常と同様にチキンを入れて販売することにした。バスケットを持参することにより、購入金額をいつでも30%オフする特典もつけた。
「60周年記念のバスケットは、いちど購入されれば、少なくとも1年間は購入者の家に保管されます。その人の目につくたびに、ブランドを強く印象付けますし、もちろんKFC店舗への来店促進に貢献する可能性もあります」(RODNYA Creative Agency・CEO兼創設者のSerafima Gurova氏) …
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