
同じ容量で同じ棚に並んでいるにもかかわらず、いろいろな価格帯の商品が入り乱れている。こんなカテゴリーはおおむね元気な証拠である。さまざまな新しい価値を提供することに成功し、結果として価格の高い商品と安い商品の市場が両立している。消費者は自身のニーズやオケージョン(使用機会)によって、いくつかの商品を使い分けている状態にある。
逆に商品の価格差が見られない棚はコモデティ化が進んでおり、新しい価値の訴求に失敗して価格競争が発生し、気づいたらどのメーカーも大した利益が出ていないという状況に陥っていることが多い。
食品で言えば、ドレッシングなどは前者の好例である。安価で毎日使えるものから具材がたっぷり入ったもの、プロの味を実現したもの、健康志向が高いものなど、実にさまざまな商品で充実しており、価格帯も100円台から600円台までと幅広い。ふだんから冷蔵庫に、ドレッシングを2商品くらい置いている家庭も多いのではないだろうか。
ドラッグストアで言えば、目薬がこのカテゴリーに入る。価格差は安い商品と高い商品で5倍はあるだろうか。こうしたカテゴリーでは、棚に並ぶアイテム数も多く、市場が活性化している …
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