
数年前に海外で見つけた生理用品のパッケージデザインである。あまりにも日本のデザインとテイストが異なるので、資料として保存しておいたものだが、いま見ても、日本の生理用品のパッケージと比べて大変鮮やかである。日本の生理用品のパッケージデザインもここ数年で変化を遂げているものの、ここまでの存在感を主張する色やデザインのものはあまり見ないのではないだろうか。
パッケージをデザインするときに大切なのは、ビールならビールらしさ、アイスならアイスらしさを外さないことだ。広告と違い、消費者は、自分のお金を支払う商品に、一種の安心感を求めるからだ。その安心感を生み出すものこそパッケージデザインなのだ。ビールらしいパッケージデザインの範囲を理解しつつ、新しいビールのデザインに挑戦する。この境界線の見極めと表現力がパッケージデザイナーには常に求められる。
実際のプロジェクトでも初めて手がけるカテゴリーのときには、この「らしさ」に細心の注意を払う。それは時として色だったり、形だったり、フォントのタイプだったりと、カテゴリーによって「らしさ」の作法が異なる ...
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