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経営トップ 販促発想の着眼点

かゆいところに手が届く、寺田倉庫の新サービスのつくり方

蓬田修一(ジャーナリスト)

ユニークかつ効果的なプロモーションを展開する企業のトップに、どのような視点で販促を考え、展開しているのかを聞く。

寺田倉庫は創業以来、倉庫業界の常識を打ち破るサービスを実践し続け、顧客からの信頼を勝ち得てきた。個人向け収納事業においては、利用者の箱を開けるという、業界では高リスクと思われてきたことにあえて挑戦し、2012年に「minikura(ミニクラ)」サービスをスタート。現在は1000万点以上のアイテムを預かっている。ほかにも、アートやワインなどを軸に、ただ預かるだけではない独自のサービスを開発し事業を拡大させている。

寺田倉庫 執行役員 月森正憲氏(つきもり・まさのり)
1975年生まれ。1998年寺田倉庫入社。2014年同社執行役員に就任。新卒で入社後約5年間、物流現場で業務従事。現場では重貨物の積み下ろし、フォークリフトなどの業務を行う。その後、営業を経て、培った物流ノウハウと顧客のニーズ発掘力で新しいサービスを立ち上げたいと企画担当へ志願。2011年よりminikuraの事業化実現へ向け構想開始。2012年9月、社内外多くの賛同、協力を得てminikuraをリリースする。現在はスタートアップ起業やベンチャー企業などに積極的に事業支援する責任者としても活躍する。

利用者のかゆいところに手が届くサービス

寺田倉庫は1950年の創業。食糧庁の指定倉庫となり、米の保管業務を始めた。創業以来、預かる物にとって最適な空間・環境作りと、大手の倉庫会社が苦手としてきたきめ細かい対応を手がけ続けてきたのが同社の特色だ。寺田倉庫 執行役員 月森正憲氏は「単に荷物を預かるだけでなく、利用者にとってかゆいところに手が届くサービスを行ってきました」と話す。

例えば、製造業で使用する部品を扱った際は、海外から輸入された荷物の梱包を解き、国内にある数か所の工場に向けて、必要な部品を必要なタイミングで発送するサービスを行ってきた。

サービス内容だけではなく、事業の範囲も従来からの倉庫業務を基盤にして拡大させてきた。1975年には美術品・貴重品の保管事業を開始 …

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