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トップの現場力

アウトドアブランド「ロゴス」柴田社長に聞く 現場力の磨き方

ロゴスコーポレーション

アウトドアブランド「ロゴス」を展開するロゴスコーポレーション(本社・大阪)。家族で楽しめる初心者にもやさしいアウトドア用品を提供する。全国で直営店を21店舗(2015年6月現在)運営するほか、スポーツ量販店やホームセンターなどでも同社の商品を販売している。

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ロゴスコーポレーション 代表取締役社長 柴田茂樹氏(しばた・しげき)
1956年大阪府大阪市生まれ。同志社大学を卒業後、スポーツ卸会社を経て大三商事(現 ロゴスコーポレーション)に入社。1998年ロゴスコーポレーション代表取締役社長に就任。現在に至る。

社長にとっての「現場力」とは?

私たちにとっての現場とは、お客さまと直に接する店頭はもとより、意見が寄せられるコールセンターや、当社の営業が伺う取引先を含め、「ロゴスと外の世界の接点すべてだ」と考えています。

日頃から営業の担当者には、お客さまとロゴスブランドとの接触機会を増やすようにと言っています。取引先の棚面を拡大して接触機会が増えれば、それだけロゴスブランドのメッセージが伝わるでしょうし、チャンスも巡ってくるでしょう。

直営店の接客では「60秒ルール」を設定しています。60秒ルールとは、お客さまが商品の前で60秒間足を止めたら、とりあえず声をかける、というルールです。60秒間も立ち止まるのは、「欲しいけれど値段が高い」とか、「どういった機能があるのか」とか、何かしら考えを巡らせているからです。その時にお手伝いできることがきっとあるはずです。とりあえず声をかけてみて、とにかくお客さまの話をよく聞くように、と指導しています。

コールセンターのクレームについては特に重視しています。このことは先代社長からも常に言われていました。「ロゴスは楽しく遊ぶための商品を提供している。クレームが来たということは、楽しい気分がロゴスの商品のために台無しになったということだ」と。

クレームは一刻も早く解決する必要があります。コールセンターに電話をかけて、さんざん待たされたあげく、やっと電話がつながったと思ったら担当が違うと電話をたらい回しにされるようなことがあれば、お客さまの怒りはどんどん増幅してしまう。そこで当社では、最初に電話を受けたスタッフが解決まで責任を持ちます。クレームの電話がかかると、その周辺にいる全スタッフがフォロー体制をとり、できる限り速やかに解決できるよう努めています。

お客さまは、企業側がどれだけ自分のクレームに向き合ってくれるのか、邪険に扱われるのではないかと思いながら電話をしています。そこでスタッフが誠実に対応することで、ときにはクレームを訴えていたお客さまから、お褒めの言葉や、感謝のお手紙を頂戴することもあります。その結果、スタッフの士気が高まり、より一層誠実に対応するという好循環も生まれています。

当社の現場力は、それぞれ現場で、ロゴスブランドの浸透力を増し、チャンスを生み出す力だと思っています。

スタッフの現場力を磨くために実践されていることはありますか?

現場力を磨くということは、問題への対応力や解決能力を磨くということだと思います。新入社員に対しては、マニュアルやコンテストでスキルアップを図っていますが、当然のことながら入社4カ月目の新人とキャリア10年の社員では、経験値やスキルに大きな差があります。しかし現場では新人も接客しなければなりません。

その時に大切なことは、お客さまに対して、自分の持っている能力を最大限発揮できるように、一所懸命応対することです。そうした新人へのバックアップ体制も重要です。ロゴスでは、スタッフが接客中にお客さまから難しい質問をされて困っているような場合には、あくまでも接客中のスタッフを前に立てながら、キャリアのあるスタッフがバックアップします。

情報の共有もスキルアップにつながります。ロゴスでは、店舗や事業所のスタッフは日報を書くことになっています。日報に書かれた疑問や悩みには、私自身が答えを返すこともあります。誰もが自発的に問題解決のために行動し、全員がそれをサポート(バックアップ)する。それがロゴスの企業風土です。

店舗には足を運びますか?また、店舗ではどのような点を注意して見ますか?

直営店は24時間カメラでつながっていますから、気になる店舗にモニターを見ながら指示を出すこともあります。

店舗にもよく行くようにしています。売上のことばかり考えている店舗は、陳列が前のめりになりがちで、店舗スペースの外の、お客さまが歩かれる通路にどんどん商品がせり出しています。そういう時は商品の位置を下げるように指示します。お客さまを店内に誘導し、自由に商品を探し出してもらうような魅力的なディスプレイが理想です。

POPにも目を配ります。商品を売り込みたいがために、どの商品にも大きなPOPをつけている店舗がありますが、それではかえってお客さまが知りたい情報が目立ちません。商品のサイズや特性に合うPOPを使い分けるよう指導します。

店舗に行った時は、できるだけ商品を定価で買うようにしています。定価で買う、というところがポイントです。自分の財布からお客さまと同じ金額を出して支払うからこそ、本当に対価に見合う価値がその商品にあるのか、お客さまに近い感覚を体験できます。

体験価値をコンセプトにした店づくりをされていますね。

ロゴスは「5m/800m」理論に基づいて商品を開発しています。海は5m沖に出ればマリンスポーツ、陸は標高800mを超えると登山。誰もが気軽に楽しめるこの間をサポートするというのが「5m/800m」理論です。ロゴスでは …

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