ヒットを生み出すために欠かせないのが生活者のリアルな声を聞き出す力と、そこから企画につながる核心をつかみとる力。モデレーターのプロが、企画の種を発見するための「聞き方」を指南します。
相手の話した言葉を使う
話を聞いてもらっている時「それってつまり、こういうことですよね」と相手の解釈で話がまとめられてしまい、「ちょっと違うんだよなぁ」と内心では思いつつ、会話が進んでいってしまった。そんな経験、ありませんか。
話したことを聞き手が丸ごと飲み込んでくれないと、話す側の気力は次第に無くなってしまうもの。「なるほど!」と思える話が聞き出せていないなら、それは、相手の発言をわかった気になってしまい、相手がひと言も使っていない言葉で、「こういうことですよね」と話を丸めて、次の質問に移っているからかもしれません。
例えば、ある商品についての「もう少し小さいとうれしい」という発言に、「カバンに入れて持ち歩きやすいですものね」などと話を丸めてしまうことがあります。対象者は「カバンに入れる」とはひと言も言っていないのに、小さいとうれしい=持ち歩きに便利と、勝手に思い込んでいるのです。
販促担当者なら、商品に関する生活者のリアルな声を聞き出して次なる企画に生かしたいものです。予想を超える面白い発言を聞き出すには …
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