海外における日本食ブームもあって日本酒が見直されているが、日本酒人口は減少傾向にあり、歯止めがかかっていないのが現状だ。そうした中で、積極的な商品開発で独自の市場を開拓しているのが菊水酒造。蔵元だからできる、新しいフードスタイルを提案する情報発信型ショップを開業した。今回はその新規事業の展開を2回に分けてレポートする。
第1回:日本酒蔵元の独自戦略でフードスタイルを提案
KURAMOTO STAND(蔵元スタンド)/ KAYOIGURA(通い蔵)
テーマは「AMAZING SAKE WORLD 」で、酒粕や麹、注目の新食材「さかすけ」などを使ったドリンク、フードを提供する。一方で、伝統的な飲み方でたしなむバータイムも設置する。消費者が自身でデザインしたラベルを缶や瓶にプリントするオリジナルの酒も販売する。
顧客と直接触れ合う店舗で楽しさを提供
日本酒の生産量は長期の減少傾向にあり、歯止めがかかっていない。今から約40年前がピークとなっており、以来は毎年出荷量の減少は続き、企業数も減っている。とはいえ、清酒業界の市場規模は8000億円(小売段階)あり、今後、個々の企業の努力によって売り上げ、マーケットシェアを伸ばせる状況にあることは間違いない。
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