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AI TOPICS

生成AI時代のテクニカルディレクション

岡田太一

生成AIを広告制作の現場で導入する際に押さえておくべきこととは。生成AIやxR領域でのテクニカルディレクションに携わる岡田太一さんが解説する。

LangChainでLLMを便利に使おう

前回までは主にLLM(大規模言語モデル)周りの主要プレーヤーをご紹介しました。今回はより具体的な話として、LLMを使用して自前のソリューションをつくる際に便利なライブラリである「LangChain」について取り上げたいと思います。LangChainは、PythonとJavaScript/TypeScriptで使用可能な多機能ライブラリです。その機能はそれぞれが単独で高度な作業を行えるだけでなく、複数の機能をうまく組み合わせることでさまざまな応用が可能です(図1)。LangChainが提供する主な機能は以下の通りです。

01 LangChainの仕組み。

・プロンプトの最適化
LLMの出力結果はどのように問いかけ(プロンプト)を設計するかに大きく影響を受けるため、LLMが動作しやすいよう事前にプロンプトをコントロールすることは重要です。

・タスクの連鎖(Chains)
Chainsは各タスクをChainという単位で連結したパイプラインを設計することができ、ユーザーの入力からLLMが導き出した回答をそのまま次のChainの入力に含めることもできるため、単発の一問一答よりも複雑な処理が可能です。

・外部データソースとの連携
外部Webサイト(HTTP)やPDFファイル、ベクトルデータベースなど多種多様なデータソースをLLMと連携させることができます。長文の入力を任意のサイズに分割したり…

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