あのCMの演出やキャスティングについてディレクターにインタビュー。今月は、嵐の櫻井翔さんが屋外でキャンプをしながら餃子をほおばる姿が印象的な「ギョーザ ひっくりかえしてみてごらん」篇について真田敦監督に聞く。
よく晴れた、気持ちのいいキャンプ場。その映像に乗せて、UKロックのような音楽が流れている。キャンプ場では櫻井翔さんが餃子を焼いており、慣れない手つきで鍋からお皿にひっくり返し、できたてを口にする。ご飯がほしくなったのか、飯ごうから直接ほおばり、さらに味わう。画面には、映画の字幕風に歌詞が表示されている。「ひっくりかえしてみてごらん ちょっとのことで世界は変わる」。何か起こるわけでもなく、淡々と餃子を食べた後は商品が映って終わる。不思議な読後感のCMだ。
実は元々このCM、全く違うシチュエーションで描かれたものだったという。そこから、「餃子を食べると元気が出る」という元のテーマはそのままに、歌を生かしながら、場をアウトドアに移し、曲をUKロック風にして、極力ストーリーをなくす演出を真田敦監督は提案した。
「櫻井さんが出演するなら、なるべく演技をしない、自然な"彼自身"の姿で出てもらいたいと思ったんです。セットの部屋では設定が生まれてしまうので、櫻井さんが素のままでいて自然な場所としてアウトドアを選びました。音楽は櫻井さんが落ち込んだ時に本当に聴いていそうなイメージでUKロック風にしています」 ...