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世界の広告 2015 カンヌライオンズ

カンヌショートインタビュー集

日本文化のきめ細やかさ テレビCMではなぜ見られない?

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グレイ ワールドワイドCCO フィルム部門審査員長 Tor Myhren(トー・ミレン)

フィルムは最も古いカテゴリですが、オンラインで新しいクリエイティブが生まれ、大きく変わってきています。私たちエージェンシーもオンラインビデオを通じいかにストーリーテリングしていくかを考えなければなりません。日本はフィルム部門では正直苦戦していますね。日本の最先端のテクノロジー、そしてモダンなデザインは、皆の憧れですし、とてもきめ細やかな文化を持っていると思います。去年の「Sound of Honda」はこの5年で最も印象に残ったフィルムの一つです。それに、私は是枝裕和監督の『ワンダフルライフ』の大ファンなのですが、物語の組み立ても、人の感情を描く繊細な演出も素晴らしいと思います。こうした特徴が広告に現れないのはなぜなのでしょう。ニュアンスと絶妙なストーリーテリングこそ、日本文化が得意とし、日本の広告が持っていないものだと思います。

カンヌは常に広告界の忠実な反映である

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ライオンズ・フェスティバル会長 Terry Savage(テリー・サベージ)

今年、クリエイティブデータ部門とグラスライオンを新設しました。昨年のカンヌで何度「データ」という言葉を聞いたでしょうか?データはあらゆる領域で成功の原動力であり、その力は日に日に増しています。今年クリエイティブデータ部門には実に600を超えるエントリーがありました。そういう意味で、私たちは常にリアルな広告界を充実に反映する存在なのです。また、広告界においてもジェンダーの問題があり …

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