イラストレーターでありながら、山伏でもある。そんな坂本大三郎さんが考えているのは、生活とものづくり、自然と街の距離を近づけることだ。
暮らしとものづくりが一体の生活
「なぜものづくりをするのか?」。その疑問が、坂本大三郎さんが山伏の世界へ足を踏み入れたきっかけだ。10代の頃から現代美術ギャラリーのスタッフや漫画家のアシスタントをするなど、ものづくりに強い興味を持ち、自身もイラストレーターとして活動していた。しかし周囲のアーティストと交流する中で坂本さんが感じたのは、ものづくりを続けることへの疑問だ。「アーティストやデザイナーとしてステータスを築くことが、必ずしも幸せにつながるわけじゃないと思ったんです。そう考えたとき、ものづくりをすることや、働くことに対する疑問がわいてきました」。
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