12月7日、2023年のGlobal Best of the Best Effie Awardsの結果が発表された。エフィー賞の最も大きな特徴が、「マーケティング活動における効果」に着目している点。マーケティング上の課題を効果的に解決し、ターゲットユーザーとつながり、望ましい結果を達成した施策が評価される。本記事では、各部門の最高賞から5事例を紹介する。
01 IRIDIUM AWARD:Wieden&Kennedy NY
多面的な魅力を伝えるための、軸となる施策
McDonald's
「McDonald's Famous Orders」
2020年2月2日に行われた全米最大のスポーツイベント「スーパーボウル」に先駆けてマクドナルドが放送したCMと、そこを基点としたプロジェクトが、最高賞であるIRIDIUM AWARDを獲得した。
100以上の国と地域で、約4万店舗を展開するマクドナルド。2023年12月6日の投資家向けサミットでは、2027年までに約1万点を新規開店する計画を発表するなど、さらなる売上拡大を図っている。
そんな誰もが知っているブランドとも言える同社。しかし特にソーシャルメディア上では競合ブランドが求心力を高めていた中で、若い顧客をブランドに呼び込むことが課題となっていた。
CM「McDonald’s Famous Orders」で掲げたのは、「どんなに偉くても有名でも、誰もがマクドナルドを注文しています」というメッセージだ。CMでは、カニエ・ウェストや、キム・カーダシアン、元プロバスケットボール選手のマジック・ジョンソン、プロアメリカンフットボール選手のパトリック・マホームズといった名だたるアーティストやスポーツ選手、架空のキャラクターたちの「定番メニュー」が映し出される。
その後のキャンペーンではさらに、ラッパーのトラヴィス・スコットやスウィーティー、アイドルグループのBTSなど、各シーンを沸かせるアーティストたちが参加。同じメニューを注文できるようにしたほか、それぞれのファンダムが喜ぶ、彼らのアイデンティティに沿った企画とプロモーション手法でコラボレーションを行った。
例えばトラヴィス・スコットとのコラボでは彼がデザインしたグッズを...