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社会学の視点

「アート」な都市再開発を考える(1)

遠藤 薫氏(学習院大学)

台湾・高雄に見る未来と過去のハイブリッド

関東大震災から100年。東京はいま大規模再開発の真っ最中である。若者文化の発信地「渋谷」、国際性豊かな「虎ノ門・麻布台エリア」、そしてスポーツの「湾岸エリア」など、かつての姿が思い出せないほど街の風景が変わりつつある。ビジネス活性化には先端技術や未来的デザインなど、新しさが大事だが、破壊される美しい歴史的建築物の魅力も生かしたい。都市再開発の動きは日本だけではない。アジア諸国でも、大都市圏の再開発が進んでいる。そこで今回は、最近訪れた台湾・高雄市の興味深い動きを紹介しよう。

首都・台北から高雄まで、日本の新幹線技術を導入した台湾高速鉄道(2007年開業)に乗って約2時間。高雄は歴史的には重工業都市として知られ、台湾最大のコンテナ港である高雄港を有する港湾都市でもある。しかし近年は...

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