観光、おもてなし…?混在して混乱
コラムの依頼をいただいた際、観光学は自分の研究の軸なのか考えてしまいました。かといって「私は〇〇が専門です」と言い切れる他のものもありません(いろいろな意味で不安になりますが)。6回を通して不変となる連載タイトルを書いては消し、また考えてを繰り返し、そのうちよくわからなくなって、ご依頼のとおり観光学に落ち着きました。
そんな私は現在、MBAでホスピタリティ・マーケティングを担当しています。どうやら「ホスピタリティ=おもてなし」のイメージがあるようで、担当しているだけなのに私のことをホスピタリティにあふれた人と思ってくださる方々がいます。全然違うのに、何という役得でしょうか!また観光の研究をしていると言うと「オススメの観光地はどこか」と聞かれることがありますが、残念ながら助言ができるほどの知識がありません。
このようなイメージを持たれるのも、私の冒頭の迷いも、TourismとHospitalityが区別されていないことが一因かもしれません。
それではTourismとHospitalityの違いは何でしょうか。日本の場合、学問分野としてあまり区別されずに「観光学」と呼ばれることが多いようです。観光学は学際的なので、経営やマーケティング以外にも、文化人類学、社会学、土木計画学などさまざまなアプローチがあります。
一方、海外では学問分野として明確に区別されています。このコラムは...
あと58%