
●発行所/東洋経済新報社
●価格/2200円(税込)
経済産業省が2018年、「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」を取りまとめたことを契機に、多くの日本企業でDXに対する取り組みが拡大した。しかしそれから数年経った現在も、日本企業の多くがDXを手探りで推進している状況で、成功事例はそれほど多くないと言える。多くの日本企業がDXの必要性を感じながらも絵に描いた餅から踏み出すことができていない。
この状況から脱却するために、本書『デジタルマーケティングの教科書 データ資本主義時代の流通小売戦略』では、DXの中でもデジタルマーケティングに、さらにその中でも流通小売領域に絞り込んで、これからの日本流通小売業がどのようにDXを進めていけばよいのかを検討する。
著者の牧田幸裕氏によれば、「次世代流通小売戦略」とは、突き詰めれば「消費者購買行動データ」を分析し、消費者理解から消費者個々人によい購買行動提案を行い、信頼関係を築き長期的な関係を構築することだと言う。
まず第1章では、「流通小売業のDXが進むべき方向」を明らかにする。日本の流通小売業のDXの最終ゴールを定義し、データ資本主義時代が到来する近未来を予測する…
あと60%