BBCのメールプロバイダーを構築
英国発のテクノロジーカンパニー
2023年10月、オールインワンのカスタマーエクスペリエンス&データプラットフォーム(以下CXDP)を提供するDotdigital Group plcは、Dotdigital Japanのカントリーマネージャーに上崎理会子氏が就任したと発表した。
上崎氏は同社の事業について「当社はマルチチャネル、マルチストア、多通貨、多言語対応でノーコード・オールインワンのCXDPを提供している。メール、SMS、LINE、広告、ウェブ、ソーシャルメディア、アプリ通知など様々なチャネルで顧客とのタッチポイントをつくることを可能にし、Eコマースプラットフォームなどと連携することでデータの一元管理も実現している」と説明する。
同社の創業は1999年。デビッドアイビー氏、ティンクテイラー氏らによって設立された、英国に拠点を置くWebデザインエージェンシーEllipsis Mediaが前身だ。その後、社名をdotmailerに変更し、2002年には英国の公共放送BBCのためにメールプロバイダーを構築するなど、デジタル領域に事業ドメインを拡大していった。2019年には現在のDotdigitalに社名を変更している。
ビジネスの概況としては現在、グローバルで4500以上の企業をサポートしており、日本国内ではKDDI、Bonaventura、KINTOや、海外ではConverse、DHL、BritishAirwaysなど様々な業界の企業に活用されている。
一斉配信が浸透する日本
メールの到達率に課題
CXDPというカテゴリーを標ぼうする同社だが、広くはマーケティング・オートメーションやカスタマーエンゲージメントソリューションなどのカテゴリーで他社と比較されるケースも多いという。その市場環境のなかで、上崎氏が同社に独自性があると考えているのがメール配信に関する領域だ。
「メールをしっかり届けられたかどうかをトラッキングできるシステムを構築している点が当社の強み。メールが届くようになると、メールの開封率も自然と比例して上がり、コンバージョンも比例して上がっていくので、レベニューも上がる良いサイクルをつくことができる」(上崎氏)。
同氏によると現在、Dotdigitalにはメールが届いていないのではないか、と感じている企業からの...