2020年11月で7年目に突入した「CMO CLUB GLOBAL」だけに、参加するマーケターが経営マネジメントに関わるようになるなど、職務領域も変わっています。ここではマーケティング経験を持ちつつ、経営にも関わるようになった4名のメンバーが「マーケターは経営者になり得るか?」をテーマに重ねてきた議論の成果を紹介します。
[テーマ]
マーケターは経営者になり得るか?
[チームリーダー]
青谷宣孝氏
オークローンマーケティング 代表取締役副社長
[チームメンバー]
立川麻理氏
FWD富士生命保険 執行役員 兼 CMO
佐々木丈也氏
三井住友カード 執行役員 マーケティング本部長
河合辰信氏
有楽製菓 代表取締役社長
マーケターと経営の関わりとは?
青谷:私たちのチームではマーケティング部門の経験を持ちつつ、経営の領域に足を踏み入れつつあるメンバーが集まり、経営に貢献するマーケティング、マーケターのあり方を議論してきました。私はNTTドコモのプロモーション部長を経て、2017年からNTTドコモの子会社であるオークローンマーケティングで副社長を務めています。
立川:私は比較的、消費財のマーケティングの経験が長いのですが、2018年の冬からFWD富士生命保険に入社し、現在は執行役員として会社の経営に携わりながらマーケティングのチームを率いています。
青谷:続いて「三井住友VISA太平洋マスターズ」の会場から参加の佐々木さん、お願いします。
佐々木:私は新卒で、今の会社に入社し、2013年からデジタルのマーケティング部門の部長に就任。現在は、そこから広がりマーケティング本部長としてテレビCM、デジタル広告、プロモーション、プロダクトやチャネル開発まで携わっています。
青谷:有楽製菓の河合さんは、遅れての参加です。もともとシステムエンジニアだった河合さんは、家業を継がれて2010年に有楽製菓に入社。マーケティング部を立ち上げ、2018年2月から代表取締役社長に就任しています。
青谷:分科研究会ではマーケターが経営者になった場合、実際にその力を発揮できるのか、を皆さんで考えてきました。その際に私の方で、経営に資する5つのマネジメント能力を「データマネジメント」「コンセプトマネジメント」「アイデアマネジメント」「コストマネジメント」「コミュニケーションマネジメント」と提示し、それぞれのマネジメントスキルをマーケターが...