各出版社のマーケティング課題解決のソリューションが広がりを見せているなか、企業は「雑誌」や「雑誌広告」をどのようにとらえているのだろうか。雑誌をはじめとした広告メディアプランニングに精通するロボット掃除機メーカーのアイロボットジャパン 高川氏と、化粧品・健康食品メーカーのファンケル 福本氏に話を聞いた。
編集者と一緒になって「買いたい」気持ちをつくる
「ルンバ」「ブラーバ」各シリーズを製造・販売するロボット掃除機メーカーのアイロボット。同社はこれまで、雑誌広告についてはタイアップ記事を中心に展開してきた。
マーケティングコミュニケーション部の高川氏は、「私たちにできるのは、商品そのものの良さを伝え続けること。ただ、まだブランドとの接点をつくれていない、購入を検討している人たちに対してのコミュニケーションとして、対象者の文脈にあわせた訴求が可能なメディアである、雑誌を活用しています」と話す。各雑誌が保有するセグメントのインサイトを最もとらえているのが編集者。その読者に届けるための「翻訳する力」への信頼度は高いという。
「『ルンバ』のように単価が高い家電は、広告を打ったからと言って即コンバージョンにつながるものではありません。まずはその記事が、最後までしっかり読んでもらえるコンテンツになっているかどうか。発行部数や広告効果など、データの可視化についてはもちろん期待しているところですが、一方で、出版社ならではのコンテンツ企画力を生かした、誌面にとどまらない...