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AdverTimes DAYS レポート

改めて考える既存顧客とのコミュニケーションで大切なこと

細川和紀氏(カゴメ)×菅 千帆子氏(ポーラ)

宣伝会議は9月3日、4日の2日間にわたり、ベルサール高田馬場で「アドタイ・デイズ 10th Special Days」を開催しました。Webメディア「AdverTimes.」の開設10周年の節目を記念したイベントです。「Marketer’s Next Action」をテーマに掲げ、社会や経済の先行きが見えづらい時代だからこそ、次の行動へつながるきっかけとなるようなセミナー・展示を実施。本誌では、マーケティング・広告界で活躍する登壇者らによるセミナーの様子をレポートします。

「行動」と「気持ち」2つの側面でファンを定義

──2社共にブランドや企業のファンとのつながりを重視していると思います。具体的にどのような活動をしていますか。

細川:カゴメでは2015年4月からファンとカゴメの継続的な交流を目的としたファンコミュニティサイト「&KAGOME」を運営しています。この活動を始めた契機は2015年に起きた糖質制限ブームによる野菜飲料市場の縮小です。「野菜生活」もジュースと認識され、商品が角砂糖と共に並べられた誤解を招く写真がネットに流れてテレビでも取り上げられるなど、野菜飲料の間違った情報が拡散しました。

同時期に購入者分析を行ったのですが、事業の売上を支えているヘビーユーザーの方々の購入率が減少していることが判明。ヘビーユーザーの方々の離脱が売上へ大きな影響を与えることを改めて認識する機会となりました。そこで、ヘビーユーザーの方々に継続して商品を購入していただくにはどのようにしたら良いのかを考え、より近い存在になれる「&KAGOME」を立ち上げたのです。現在も顧客構造を分析すると、上位2.5%のお客さまが売上の約30%を占めています。

菅:化粧品でもロイヤル顧客の方が売上を支えている構図は同じです。そこで2016年頃からファンとの共創の方針を打ち出し、まずは私が担当していたパーソナライズドスキンケアブランドの「APEX」で、取り組みを始めました。

「APEX」は顧客一人ひとりの肌状態に合わせてアイテムをカスタマイズするため、リアルな場での体験が必要であり、購買に至るまでには来店という大きなハードルがありました。そのため、当初からKPIに人数をおくのではなく、少人数のファンの方と「ブランドを一緒につくり上げる共創」という新スタイルを確立するところに主眼をおいていました。1000人のコアなファンを集めた「APEX LOUNGE」というコミュニティがその集大成。アクティブ率は10%~15%ほどです。

──それぞれの会社で「ファン」という言葉をどのように定義していますか。

細川:購入金額が高い方と、マインドシェアの高い方の両方に該当する方をファンと定義しています。ファンの方と長い関係性を構築するため...

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