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AdverTimes DAYS レポート

鍵は「オウンドメディア」の活用 顧客とつながるデジタル戦略

山下正太郎氏(コクヨ)×松本大樹氏(味の素)

宣伝会議は9月3日、4日の2日間にわたり、ベルサール高田馬場で「アドタイ・デイズ 10th Special Days」を開催しました。Webメディア「AdverTimes.」の開設10周年の節目を記念したイベントです。「Marketer’s Next Action」をテーマに掲げ、社会や経済の先行きが見えづらい時代だからこそ、次の行動へつながるきっかけとなるようなセミナー・展示を実施。本誌では、マーケティング・広告界で活躍する登壇者らによるセミナーの様子をレポートします。

目的を明確にしてオウンドメディアを活用する

──企業がファンとのつながりを重要視する中で、オウンドメディアが注目されています。自社のオウンドメディアの特徴やコンテンツ制作における工夫点を教えてください。

山下:「コクヨは文房具の会社」というイメージが強いと思いますが、現在は売上の半分をオフィス家具やオフィス空間をつくるビジネスが占めています。

私が所属しているワークスタイル研究所は働き方や働く場の未来がどうなっていくかを研究している部門。その研究活動の一環として働く環境を考える企業パーソン向けにワークスタイル戦略情報マガジン「WORKSIGHT(ワークサイト)」というオウンドメディアを2011年に立ち上げました。企業が抱える経営課題に「働く環境=空間インフラ+制度インフラのリデザイン」という視点でアプローチしています。

現在は年2回紙媒体の発行と随時更新のWeb版の2つのメディアで展開しています。コンテンツ制作で心がけているのは、研究所が出す媒体として中立を保つ観点から、コクヨらしさを醸し出さないことと、またライティングや取材はなるべく内製化する点です。

松本:味の素では2012年にオウンドメディア「AJINOMOTO PARK(味の素パーク)」を立ち上げました。当初は、味の素の商品を使用した食事づくりを提案するレシピサイトでしたが、創刊から8年が経過した今年、「たべる楽しさを、もっと。」というキャッチフレーズで、食の体験価値を伝えるサイトへとリニューアルしました。新しいサイトでは従来通りレシピを紹介するほか、味の素の商品の活用法を伝える「PARK MAGAZINE」、参加型プロジェクトを通して食の楽しさを伝える「PARK ACTIVITY」というコンテンツを追加しています。

「PARK MAGAZINE」では社員や料理研究家の方が登場して商品開発の背景や調理の楽しさを発信、お客さまの共感を得る試みを、また...

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