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米国NY発広告ビジネス最前線レポート

Droga5、Wieden+Kennedy、SYPartners─NY企業視察レポート

CREATIVE 01

Droga5
パーパスを中心にビジネスの構築を支援

2019年4月にアクセンチュアインタラクティブが買収を発表したDroga5。デジタルエクスペリエンスを重視したクリエイティブで、カンヌライオンズをはじめ多くの賞を獲得してきた同社は、今ブランドのコミュニケーションをどのように考えているのか。同社Chief Design Officer(CDO)のJason Severs氏に聞いた。

CDOのJason Severs氏。

Droga5では、これまで掲げ続けてきたことがあります。それは、「人々の持つカルチャーを大きく動かすこと」。そして、「人々の世界に対する見方を変えること」です。私たちの形づくるものによって、クライアントのブランドが人々に影響を与える、つまり「スパーク(火花)」を散らせることを重要視しています。

そのために心掛けていることは、高いレベルの「エンゲージメント」をつくり出すことです。人々が意識していない深層心理に訴えかけることでそれを実現しようと試みています。その際、直感だけで深層心理を判断するのではなく、消費者に関する正しいデータを収集し理解することが重要です。

エンゲージメントをつくり出すという点においては、アクセンチュアインタラクティブとパートナーシップを結んだことによって、より可能性が広がっています。消費者との最初のコンタクトで私たちのアイデア・クリエイティブによりスパークを起こし、さらにアクセンチュアのテクノロジーを活用してそこからより深い体験へと導くようにしています。

これらのことを実現できるように、戦略的なフレームワークを組み立てていくのですが、その際、まずはブランドのパーパスを知ることから始めます。クライアントが自分たちのパーパスを理解していない場合は、型づくりから取り組みます。パーパスが設定できて初めて、それを中心に上流のビジネス構築と下流のマーケティングコミュニケーションを考えることができるのです。

では、どうすればそのブランドのパーパスやバリューを適切に届けていけるのでしょう。私たちは、人がモノを認知する過程を理解し、人の記憶に残るものを提供するにはどうすればよいかを考えます。つまり、消費者アイデンティティを捉えていきます。それと同時に、ブランドにはどのような将来やチャンスが期待できるのかを考えることも必要になってきます。

ブランドアイデンティティと消費者アイデンティティを形づくったら、次にブランドにビジョンを与えます。そしてこの2つのアイデンティティとブランドのビジョンを織り交ぜ、世の中に影響を与える事実を創造することを思い浮かべるのです …

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