アナログ地図に位置情報を連結 地図のプラットフォームを開発
誰でも無料で参加できる、地図のプラットフォームである「Stroly」を開発・運営するスタートアップ企業のStroly(ストローリー)。同社が提供する「Stroly」は、世界中の手書き地図、イラストマップ、古地図などのアナログ地図を、位置情報と連動したオンラインマップに変換して公開することができるプラットフォームだ。
Stroly代表取締役社長の高橋真知氏は、「Stroly」のサービス特長について、「これまで地図と位置情報が連結されていなかったものを、オンライン地図として独自に開発した点にある。手書きイラストのマップやエリアのプロモーション用地図など、どのような地図でもGPSと連結させることができるので、現在地がわかりやすくなる。また『Stroly』のプラットフォームは誰でも無料でアカウントをつくり、自分が作成した地図を投稿できるようになっている」と説明する。
地図の汎用性に着目し企業内ベンチャーから独立
創業は2005年。京都にある国際電気通信基礎技術研究所(ATR)の基礎研究を事業化する社内ベンチャーとして、ATR-Roboticsの社名でスタートした。2012年にはATR-Promotionsミュージアムメディア事業部の事業を統合し、ATR Creativeに社名変更。2016年のMBOを経て、2017年に現在のStrolyに名称を改め、同年に「Stroly」のサービス提供を開始した。
事業化のきっかけは、博物館内のガイドシステムのプロジェクト。人工知能の研究を行っていた共同創業者の取締役会長 共同CEOの高橋徹氏は、レコメンデーションエンジンを使って、博物館内のガイドシステムをつくり、それを事業化するプロジェクトを進めていた。そこから「屋外のテーマパークのガイドシステムをインバウンド向けにつくってみないか」と東映太秦映画村のプロジェクトに誘われて参画することに。
普通の地図で映画村を見ると、搬入路も入ってしまう。そのため、欲しい情報だけをイラストマップにしてGPSを連結する実験を繰り返しているうちに、オンラインマップの面白さに魅了されていく。さらに地図は世界中どこにでもあるという汎用性にも魅力を感じ、事業化に至ったという …