世界各地の少数民族や先住民をモデルにした作品で知られる、フォトグラファーのヨシダナギさん。第48回「講談社出版文化賞」(写真賞)を受賞したほか、「Pen クリエイター・アワード 2017」に選出されるなど、いま注目を集めるクリエイターにその原点とコミュニケーションへの考えを聞く。
マサイ族に憧れた幼少期 格好良さを証明したかった
アフリカや秘境で暮らす先住民や少数民族を色鮮やかに写し出す作品で知られるフォトグラファー、ヨシダナギさん。単身で彼らの集落を訪れ、彼らと同じ格好をして撮影をする。その唯一無二のスタイルが、2015年にテレビ番組「クレイジージャーニー」(TBSテレビ)で紹介されて話題になり、いまや数多くの企業が熱視線を向ける注目すべきフォトグラファーのひとりだ。
ヨシダさんが少数民族を撮影するようになったきっかけ。それは幼少期の原体験にあった。
「5歳の時にテレビのバラエティ番組で、偶然マサイ族の姿を見たんです。その時、頭の形や腕の長さといったスタイル、そして黒い肌に映える白い歯。すべてを魅力に感じて一目惚れしました。将来はアフリカ人になろうと思ったのが彼らに興味を持った最初のきっかけです」 …
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