次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する本連載。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのだろうか。今回は本田技研工業 二輪事業本部 事業企画部 戦略情報課で活躍する杉浦 慧さんに話を聞いた。
営業の経験を生かして現場のニーズに応えたい
本田技研工業(以下、ホンダ)の創業は1948年。現在、国内では自動車メーカーとしてのイメージも強いが、自転車用補助エンジンの製造からスタートした出自を持つため、二輪車は創業当時から変わらない同社の主力製品だ。日本では四輪自動車が交通手段としてメジャーであるが、ASEAN地域では二輪車のほうが浸透しており、ホンダはその中でも大きなシェアを占めている。
そんなホンダにおいてASEAN地域での二輪事業のマーケティングの一翼を担うのが、杉浦慧さんだ。各国の市場動向や競合情報、政府の動きなども収集し、データを組み合わせて分析。事業戦略を経営層に提案する社内のマーケターに対して調査データを提供している。海外研究所と連携し、二輪の販売データを分析する一方、二輪に限らず各国のインフラ動向なども情報収集をする。
そもそも杉浦さんは、バイクが好きだったため「自分の乗りたいバイクをつくりたい」と考え、商品企画を志望してホンダに入社。しかし入社後の販売店研修や、子会社に出向して千葉県の販売店で営業の経験を重ねるうちに「人に喜んでもらえるバイクがつくりたいのだ」という自分の想いに気付いたと話す …
あと64%