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デジタルにとどまらないUX戦略 「体験の質」から考えるブランド構築

ユーザー目線で体験品質を磨く、オリエンタルランドのUX戦略

2月下旬、オリエンタルランドは運営する東京ディズニーリゾート(以降、TDR)の公式Webサイトを大幅にリニューアルした。ゲストのリアルな『体験』こそが、ブランドを育てる種であるTDRが公式Webサイトのリニューアルに至った背景とは。

サイトで提供したい価値は旅行準備のワクワク感

東京ディズニーリゾートの4年ぶりとなるWebサイトのリニューアルプロジェクトは2年半の構想期間を経て、具体化したものだ。目的は、昨今の急速なモバイルシフト化とインバウンド需要への対応だ。「ゲストの方が私たちに求める価値とは、リゾート内でのリアルな体験にあります。公式Webサイトは、そのリアル体験の価値を最大化するためのサポートツールという位置づけです」と岡崎氏は話す。

大切にしたのは、"旅の準備をするように、Webを使ってもらうこと"だという。「来園プランを練るのに役立ててもらい、このWebを見たからこそ、TDRをより一層楽しめたと感じていただけるよう意識しました」。

今回のリニューアルには2つの大きなポイントがある。ひとつが、公式Webサイト上にある膨大な量の情報整理の仕方、もうひとつはUIの改善だ。まずサイト上にあった膨大な量の情報を整理すべく、ポータルサイトやニュースサイトなど情報量の多い他社のサイトを分析。その結果、「タブ」と「タグ」の機能を導入することになった。ここでのポイントは、ユーザーの細かい興味・関心と膨大な情報をつなぐため、カテゴリーを横断して機能するタグを設けたことだ。

「例えば、『ミニーの家』というアトラクションを訪れたい人には、そのアトラクション情報に加え、ミニーにまつわる関連グッズ、食事のメニューまでを表示。ゲストの方の興味・関心に沿った情報に自然と触れられるよう、環境を整えました」 …

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