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広告の舞台裏

苦手だった若年層への訴求は「鬼ガチダンス」が転機のきっかけに

大塚製薬

今年で発売から38年目のポカリスエットと、35年目のカロリーメイト。ポカリスエットは「鬼ガチダンス」がSNSを中心に大きな話題を集めました。ロングセラーブランドの広告戦略について、その考えを聞きました。

ポカリスエットCM

常に新しいことへ挑戦をするロングセラーブランドの広告戦略

足立:大塚製薬さんはロングセラーブランドを多くお持ちの企業ですが、上野さんがご担当されている商材の広告戦略について教えてください。

上野:私はポカリスエットやカロリーメイトなどの広告戦略を立てる立場になります。どちらもロングセラー商品なだけに、古いイメージを持たれてしまわないよう、常に新しい取り組みを行うこと、過去に既視感のあるものをつくらないよう気を付けています。

足立:ポカリスエットは発売から何年になるのですか。

上野:今年で38年です。認知度も高く、ブランドが確立した商品なので、鮮度を落とさないように保ち続けることが大事ですね。

足立:ターゲティングやブランドのポジショニングなどは、どのように設計されていますか。

上野:ポカリスエットは2010年に30周年を迎えたのですが、原点回帰として、もう一度製品価値の訴求とともにポカリスエットと育ってきた30代をターゲットに進めていました。

足立:子どもの頃からポカリスエットに親しんでいる方たちですね。

上野:はい。その方たちとの関係をより深く、広くしたいと考えていたのですが、一方であと10年経つと彼らも40代、20年経つと50代になっている。傾向としてあまりポカリスエットを飲まない世代に差しかかってしまうこともあり、ブランドが先細りしてしまう恐れがありました。そこで、4年前から苦手意識があった10代へのリブランディングも行っています。

足立:10代は苦手だったのですか。

上野:競合商品が10代を押さえていたこともあり、苦手意識がありました。

足立:競合商品とはどのように差別化を図っていかれたのですか。

上野:当社は製薬会社なこともあり、商品に対する安心や信頼感は消費者の方からも強く抱いていただいていました。一方でいつの間にか風邪や熱中症など、"ポカリスエットは何かあってから飲むもの"という位置づけになっていたのです。

足立:対策飲料ということですね。

上野:そうですね。信頼を寄せていただいている反面、そういったイメージに陥っていたという課題もありました。

足立:そういう意味では、どういう方が今までは飲まれていたのですか。

上野:やはり日頃から飲まれるのは30、40代の方が多く、10代の方は何かあったときにしか飲まない層でした。

足立:4年前から若年層へのリブランディングをということで、「鬼ガチダンス」などは若年層を中心に大きな話題を呼びましたよね。

上野:当初はダンスが彼らにどれだけ若者に刺さるのか心配でした。

足立:結果として話題になり、大成功ですね。そのほかにも、ポカリスエットのコミュニケーションとしては、女優の吉田 羊さんを起用したCMの二軸で行われている印象があります …

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