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広告の舞台裏

CMの力で一気に認知拡大─シュールさと美しさでセンスを訴求

UQコミュニケーションズ

2017年で創業10周年を迎えた電気通信事業を行うUQコミュニケーションズ。深田恭子さん、多部未華子さん、永野芽郁さんが演じる三姉妹が登場する同社のCMシリーズが話題となっている。営業部門販売促進部長の西山暢一氏にCM誕生秘話を聞きました。

「紀香の誕生日」篇

現場感覚とお客さま目線を大事に 自社の認知度向上を目指す

足立:ビビッドなカラーの世界観の中、美しい三姉妹が登場するテレビCMが話題になっていますが、シリーズの放映はいつからですか。

西山:格安スマホのUQモバイルブランドは2年前から当社で提供を開始し、三姉妹のテレビCMは2016年10月から続けてきたシリーズです。

足立:CM企画の背景や狙いを教えてください。

西山:格安スマホは約4年前から普及し始め、現在では680社以上が取り扱うようになっています。他業種のメジャーブランド企業の格安スマホ市場への参入が相次ぐ中、当社はブランド認知度の面で出遅れていました。そこでまず当社を知ってもらうためにテレビCMの力が必要だと考えました。

足立:なるほど、広告戦略はどのように立てたのですか。

西山:放映前は24%程度だった認知度をたった半年で90%を超えるまで高めることを目標にしましたが、達成することができました。またブランドの認知度向上と合わせて、テレビCMで実現したかった目標は、格安スマホに対するネガティブなイメージを払拭することでした。当時、格安スマホを持つ人に対するイメージ調査を行ったところ、「お金に余裕がない人」「スマホにこだわりがない人」向けなどネガティブに捉えている人が多かったのです。

これは格安スマホ市場が持続的に成長するために、安いことをネガティブな選択肢として捉えるのではなく、そぎ落とすことの価値を魅力的な選択だと伝えていきたいと思いました。そこで格安スマホ自体も含めセンスの良いイメージを抱いてもらうことが重要と考え、広告戦略を立てました。

足立:CMを見ると、どのCMもあそびの要素を多く含んでいて、明るい印象を抱きます。

西山:前半は三姉妹でビューティーなのに、どこかシュールなカットで始まり、メインのファクトは思い切り弾けるというギャップの面白さを演出しています。また、一般的にはブランドのロゴはCMの冒頭か最後に入れると思うのですが、UQの名前を真ん中に入れ、最後にあそびの尺を入れたことも楽しんでもらえているところかと思います。

足立:CMソングは70年代に一世を風靡した名曲「UFO」ですよね。

西山:そうです。「UFO」のリズムで三姉妹が「UQ」と口ずさむのですが、お子さんから大人まで口ずさんでくださる方が多いようで嬉しく思っています …

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