「テレビCMがネットで話題になる」─そんな光景が時折見られるようになった。ところがその消費スピードは速く、ユーザーの「コンテンツリテラシー」は高まる一方。「NAVERまとめ」の桜川和樹編集長が考える、「ネットで話題になる広告」の共通項とは?
今回、宣伝会議さんより「ネットで話題になる広告(主にテレビCM)」というお題をいただいて、正直困った。ネットの広告がネットで話題になることはあっても、CMが話題になるってことはそうそうない。まっさきに思い起こしたのもCMではなく、2020年東京五輪招致のために作られたPR映像(1)だった。
福岡の空気(KOO-KI)株式会社が制作した国際PR映像が、東京五輪招致にひと役買ったという情報は、NAVERまとめをはじめ、ネットでも話題になった。東京五輪のPRを福岡の会社が担ったという意外性や、数々の広告賞の受賞経歴もあるKOOKIという会社の実績のすごさが、人々の興味を引いたのだと思う。代表であるディレクターの江口カン氏にもスポットは当たり、彼の出身校である九州芸術工科大学出身者のまとめまで作られるなど、話題はもとのPR映像だけにとどまらず波及していったほどである。
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