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自治体PRの今

観光客数を震災前の水準へ――キリンビール、宮崎県などの支援も復興後押し

宮城県

大手メーカーや小売もバックアップ

今年4月1日から6月末にかけて、JR6社と宮城県の観光関係者や自治体が一体となり、「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン」が実施された。3カ月間の観光客入込数の目標値は、1548万人。これは2011年の東日本大震災が発生する前年同期(2010年4~6月)にあたる数字だ。

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4月13日、14日に開催された「伊達の杜舞台」。ステージでは県内の伝統芸能が披露されたほか、地元の特産品を集めたブースも。会場となった仙台市勾当台(こうとうだい)公園には、6万5000人が訪れた。

2010年には年間6130万人だった観光客数は震災後、風評による影響や観光自粛ムードから大幅に減少。11年は年間4320万人まで落ち込んだ。「被災地に入る復旧関係者による需要増や、今後の復旧需要終了後の落ち込みなど特殊要因もあることから、震災前の水準への回復を目標とした」と宮城県総務部広報課では話す。

「笑顔咲くたび 伊達な旅」をキャッチフレーズとするデスティネーションキャンペーンでは、県民あげての"おもてなし"意識向上を目指した企画「10万人のおもてなし大作戦」を立ち上げるなど、地元を巻き込んだ盛り上がり醸成にも注力。最終的に15万人を超える県民がこの企画に参加した。

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左端は県の観光PRキャラクター「むすび丸」。豊かな食と文化を「おにぎり」で表現、伊達政宗にちなんで兜の飾りをつけている。

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日本三景の一つとしても知られる松島

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仙台名物のお土産といえば牛タン焼

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仙台七夕まつりは毎年、8月6日から8日にかけて開催

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仙台城を築いた伊達政宗

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一連の観光プロモーションのほかに力を入れているのが、企業や自治体と連携した県内産業活性化の施策だ。2006年には宮城の牡蠣をモチーフとした「一番搾り」のCMが制作されたのを機に、県とキリンビールが共同で地産地消や販路拡大に取り組む「M・Kプロジェクト」がスタートした。

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