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長寿企業の極意・周年イヤーの迎え方

100年かけて培ってきた技術と歴史が未来をつくる『温度』の種火に

タイガー魔法瓶

社史や理念、事業の意義を見直す機会となる周年をどのように迎えるか。長寿企業から学びます。

高次元の熱制御テクノロジーで世界をリードするタイガー魔法瓶。2023年2月3日に100周年を迎えた同社では、「温度を見つめ、未来をつくる。」というコピーのもと、さまざまな周年施策を展開している。

自社施策に先駆けて、2022年7月にはフィギュアメーカーのケンエレファントから1970年~1980年代に製造・販売された懐かしい家電のカプセルトイ「ノスタルジックタイガー ミニチュアコレクション」が発売。9月には、宝島社から公式ファンブック『タイガー魔法瓶100th ANNIVERSARY 懷かしの花柄お弁当箱BOOK』が刊行。続く10月に、懐かしの花柄を特別復刻した2種類の「真空断熱ボトル」を数量限定で発売すると、想定以上の反響があったという。

「カプセルトイも書籍も広告案件ではなく、プロの視点から提案&コンテンツ化してもらえたことは貴重な経験でした。特にファンブックは100年分の年表も記載され、OB・OGの方々にも喜んでいただけましたし、記念に購入した社員も多かったようです」と広報宣伝チームのリーダーを務める加藤晋也氏。

施策の本格的な展開開始は、創立記念日である2023年2月3日。特設ウェブサイトやムービー、ロゴマークを公開したほか、LINE公式アカウントも開設。

「100周年を記念して制作したロゴマークは、魔法瓶からスタートした当社らしくグラデーションで温度を表現しています。そして、先進性と未来へ向かう姿勢を“GO”に込めました」(加藤氏)。

70周年以来30年ぶりとなる社史は、歴史部分をウェブで先行公開。100周年プロモーション活動の記録を含めた冊子版も制作中。

100日連続で製品プレゼント

LINE公式アカウントでは、友だち登録&クイズに答えると抽選で1人に100万円相当の「タイガー魔法瓶オリジナル純金メダル」が当たるキャンペーンなど、複数のキャンペーンを同時に展開し、友だち登録者数は1万人を超えた。

さらに、100日間連続で違う製品が当たるTwitterでのプレゼントキャンペーンも大きな話題となった。

「日替わりの100商品紹介では、餅つき機やかき氷機などの意外な製品も紹介したことで、『こんなラインアップもあったのか!』『使ってみたい』といった声をいただけました。ハッシュタグ『#タイガー魔法瓶100周年』は...

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